FINE FQ-OD
 製品をリリースする際確認しなければならないことに、パーツの安定供給がある。
もちろん存続する価値のない物はそのようなことは不要なのだが、多くの場合必要とはなる。パーツの安定供給ができることを条件とすると、多くの場合没個性それなりの音質にとどまることになる。しかし今回リリースするFINE FQ ODは安定的な供給を無視した。そしてこのことにより、セグメントされたパーツ、高品質だった過去のパーツを使用できることになり、一段とレベルの高いところでの音作りができ、煩雑のように発売される多くの製品とはかけ離れた音質を少ない数ながらリリースできることになった。しかしながら用意された40台前後のパーツを使い終わったら、このシリーズは自然と販売終了となることをご理解いただきたい。
 さてそれではFINE ODとどのような違いがあるのだろうか?FINE ODはオーソドックスなODであり、FQ-ODは全体にミッドレンジをエンハンスしDRIVEでは低音域、高音域を増しTONEではDRIVEで足りないHi MidHi 成分を加える。ここで増えすぎた低音域をFQで削るという各コントロールがクロスしたODである。TONEではFINE ODで出来たHiカットは出来ず、FQコントロールでは低音域を増やす事はできない。歪みと倍音はFINE ODより少なく設定してある。
 6本の各弦を明確に表現することはもちろん、中音域の厚みと充実感を表現できるように低音域の微妙な増加と減衰を求めDEIVEのレベルが上がり歪みが増えても低音域のふくらみを少なくし輪郭のあるサウンドとなっている。中音域の充実によりピッキングはより反応しダイレクトにアンプをヒットする事ができる。

 それでは使い方に付いて説明しよう。しかしながらこれはあくまでも基本。まずは後で後悔しないように次のことを理解してから使い始めよう。
 まず、ピッキングの強弱で歪みの量の変化、ギターのVOL TONEで歪みの量が変わるのでギターVOLを6〜8くらいで始めていただきたい。このことで早くもギターのVOL, TONEコントロールの可能性が広がることを感じる事ができるはずだ。ギターのVOLをフルにしてトーンを少し絞る。ギター本体のVOLを絞りTONEをフルにすることでクランチからクリーンに変化する。もちろん機材のグレードで変化は明確でない事もある。ハムバッカー・ピックアップやMIDを増強してあるピックアップでは中音域が増えすぎる場合もあるのでその場合はDERIVEレベルを少し下げFQをコントロール、TONEをコントロールすることにより多少補正する事ができるはずだ。

参考、注意

(1)ブースターとして使う:

 アンプはややクランチ状態であること。ブースターとして使う場合は、無ひずみの領域は無く、GAIN不足となり、他のODのようにDRIVEを縛りきった使用は勧めない。この場合低音域と高音域はシングルコイルでは顕著に不足する。DRIVEを少し上げTONEで解決を図る。ハムバッキング・ピックアップでは歪みは常に発生することがある。

(2)クランチとして使う:

 シングルコイルではDRIVEを11〜2時。ハムバッキングでは10時前後で低音域と高音域が上がって出力されるのでTONEは微妙なコントロールを要求される。:

(3)コントロールクロスによる注意:

 各コントロールの関係は従来の物と比べやや複雑にクロスしている。DRIVEは上げていくほど低音域、高音域が増え歪みも増すため、アンプの設定を的確にしないと発信とノイズが増えることになる。適切なポイントを見つけることが必要になる。

(4)価格:価格に付きましてはお問い合わせください。